和歌山市内には、日本古来の在来種であるカンサイタンポポとシロバナタンポポがありました.しかし今では、市内の中心部や道路ぞいや新しく開発された土地には、外国から持ち込まれた帰化種であるセイヨウタンポポやアカミタンポポがたくさん見られます.


                                            

カンサイタンポポ シロバナタンポポ セイヨウタンポポ アカミタンポポ
  みわけ方
花のそうほう(総包)がそりかえっていない
他の株の花粉がめしべにつかないと花粉ができません.(自家不和合性といいます)
総包がそりかえっているが、花が白い
他の株の花粉がつかなくても種ができます.つまり一株だけでも種が作れます(単為生殖といいます).九州や四国瀬戸内をのぞく中国地方に多い.
葉や花が大きく総包がそりかえっている
受粉しなくても種ができます(単為生殖)。しかも夏にかれずにほとんど年中花を咲かせて種をまくので増える速度がとても速い.
総包がそりかえっていて種が赤味をおびている。ふえ方はセイヨウタンポポと同じと考えられている.
和歌山城のなかや山のすその田や畑に多い 市内には少ないが久保丁の河岸児童公園はシロバナタンポポがしきつめているほど多い。お城の三年坂付近にもある. 市内の道路ぞいや公園、、宅地などいたるところにたくさん生えている. セイヨウタンポポと同じ


和歌山市内の4種類のタンポポの分布の変化(1981年〜2001年)      
     和歌山県生物同好会 増田泰久氏の調査結果
       「和歌山市におけるタンポポの分布推移」  2001年 紀州生物 第30号より

 
  過去20年間の分布推移
 過去20年間5回の調査結果をもとに、和歌山市のタンポポの分布の割合を計算してみた。計算の方法として、まず、観察、採集したタンポポを地図上にポイントを取り、そのます目をぬりつぶします。そして、タンポポのあるすべてのポイントに対するたとえばカンサイタンポポの割合を出したのが下の表1です。
 この表1を見る限り、在来種であるカンサイタンポポは、1981年では和歌山市内のタンポポの中では64.6%をしめていたものが、2001年にはその割合が34.6%と減少しています.逆に帰化種であるセイヨウタンポポとアカミタンポポは2001年にはそれぞれ37.8%と24.4%という具合にその分布域が増えてきていてその生態的な地位を逆転しています.特にセイヨウタンポポは2001年では、カンサイタンポポの割合を追い越して優勢種となっています.
 次に、在来種対帰化種の割合としてみると、1981年では、64.6対32.8であり、在来種の優勢であったものが、1986年には、45.9対46.6とわずかではあるが逆転し、1996年には、32.9対63と完全に逆転しています。


  タンポポ分布推移図

 表1 和歌山市におけるタンポポの割合(単位は%)

1981年 1986年 1991年 1996年 2001年
カンサイタンポポ 64.6 45.9 48.1 32.9 34.6
セイヨウタンポポ 23.1 27.4 30.3 39.6 37.8
アカミタンポポ 9.7 19.2 16.4 23.4 24.4
シロバナタンポポ 2.4 7.4 5.0 3.9 2.7