和歌山市こども科学館     事業目的

「ふしぎ体験科学館」 見よう ためそう みんなの夢

科学をとおしての子どもの健全育成と理科学力の向上〜

こども科学館事業方針

和歌山市の子どもの現状を分析して、次のように科学館の大目標を設定する

 現在のこども科学館の重要な役割は、

1.幼児期から科学に触れさせ、子どもたちの科学離れを防ぐとともに子どもに理科の学力をつけること

2. 科学的な力を身につけ、子どもに自信、意欲を喚起させ健全育成すること

  (子どもの健全育成は第4次長計の分野目標 理科:学校において小学3年生以上の学年で実施する科学教育) (科学:自然科学のことで、自然の事物・現象についての論理的、実証的な説明やその方法)

 

こども科学館 大目標

科学をとおしての子どもの健全育成と理科学力の向上」

 

こども科学館 科学教育目標 

こども科学館の設立目的は、「こどもの自然科学に関する興味と認識を深め、個性に応じた能力の伸長と情操豊かで創造的なこどもを育成する(条例1条)」である。この目的を大目標と照らし合わせ吟味し、こども科学館の具体的な教育目標を次の3項目とする

    @ 自然の事象の体験やもの作りにより、科学的な法則性・知識・技能を身につけ、観察や実験、

      工作をやり遂げることにより、自信と意欲、創造性を育成する

    A 自然の事物や現象の体験により、感受性を高めるとともに感情や認識を友達、保護者などと

      共有することによって、共感力をはぐくむなど情操を育成する       

    B @、Aをとおして、自然科学についての興味、関心を高める。

 

こども科学館の主題(テーマ)  

 「ふしぎ体験科学館」 見よう ためそう みんなの夢

 

こども科学館の教育方法について

 

 自然の事物・現象には、さまざまな不思議な事、科学的な事が存在する。それを子どもに見せたり体験させたりして、子どもの興味関心を喚起することが常に必要。これは科学館の教育方法のみならず学校の授業の導入や日常の教育にも含めるべきことであり、子どもに科学に対する興味・関心の芽をはぐくむことが大切である。

 以上のことをふまえ、こども科学館の科学教育の基礎となる教育方法は、自然の事物・現象に接し興味・関心をいだき、疑問や問題意識をもって自主的な学習をうながし、自然に関する知識や技能を習得し、科学的な見方、考え方を養うこととする。

 

こども科学館の事業は次の三つの教育方法に基づき実施する。

 

1.ふしぎ体験科学館教育(科学館教育の基礎)・・

             自然の事象についてのふしぎな、おもしろい体験をして、科学に興味、関心

             を抱かせ、疑問や問題意識を持たせ、自主学習をうながし科学の力を身につける。

 

2.9歳までに身につけたい科学教育・・・9歳までに身につけたい科学的項目を分析して、必要な科学力を習得

                    させる系統的科学教育

 

3.15歳までに身につけたい科学教育・・・学校理科の学習指導要領を補助、発展させる系統的科学教育

      

 こども科学館の科学教育手段 

   1. 科学的展示物を体験する

   2. 科学的な普及教室に参加する

   3. 自然事物、現象の実物を体験する

   4. 科学的な工作をする

 

 



展示計画         職員が自作展示、随時改修展示しているものは、約4割

     1階 南半分 幼児向けの科学体験施設     

            たんけん!宇宙広場  (9歳までに身につけたい科学、改修平成23年度設置) 

              遊びながら体を動かしながら面白い不思議な体験をして、科学に対する興味関心を喚起する

         北半分 自然に関する展示施設  (部分的に新装、改修している) 

              和歌山県の岩石と化石
        
              和歌山市の淡水生物(淡水魚・カニ・エビ・カメの仲間など)約30種類 

                        水槽にて実物展示・・・職員随時改修 

                        加太海峡の海底模型、紀の川流域の地形の模型

              自然解説ビデオコーナー  和歌山県内のさまざまな自然に関する映像と音声による解説

                        (科学館制作 約60編有り)
              
              さまざまな自然に関する情報  季節の自然解説、動物・植物の標本・・・職員随時改修

     2階 展示の9割 物理に関する科学体験施設  昭和56年開館以来

              (15歳までに身につけたい科学)

              体験して、問題意識を喚起させ科学的な知識や考え方を自主的に習得させる   展示物 50

      
         一部  幼児向けの科学体験施設    

                   わくわく体験広場   (9歳までに身につけたい科学、改修平成23年度設置) 

                   遊びながら体を動かしながら面白い不思議な体験をして、科学に対する興味関心を喚起する

               和歌山市の自然 ビデオコーナー(科学館制作 6編)

      3階 展示の9割 物理に関する科学体験施設 

                光と音の国 展示物17 (9歳まで、15歳までに身につけたい科学、改修平成2年度)

                         遊びながら、体験しながら科学的な知識、関心を習得させる

            一部   和歌山市の自然・・・水槽にて淡水生物や昆虫、植物などの実物展示 職員随時改修

      4階 展示の半分  宇宙に関する事物、現象の展示

           3階〜4階 階段壁面  太陽系の天体・・・昭和56年開館以来

             4階の展示版   季節の星座、天体解説・・・職員随時改修

          特別展示 展示板 

              宇宙に関する展示や自然に関する展示 ・・・職員随時改修

    プラネタリウム  

            一般投影番組(ちびまる子、ポラリスなど年間3回)

                              ・・・・全天周デジタル投影機とパソコン使用

            本日の星空解説(毎回投影)      MS−10にて自動投影と職員による手動投影

            天体学習投影             MS−10にて職員による手動投影

            七夕投影 6〜7月 幼稚園保育園向け  MS−10にて自動投影と職員による手動投影





こども科学館 平成28年度事業計画    var.1           平成27年9月1日  

 

次の事業を行うことにより、当館の科学教育目標を達成する

1.科学館事業

 @ こども科学館初級科学教育プログラムに基づく小学2年生以下の科学教育(9歳までに身につけたい科学)

 A 小・中学校の理科学習指導要領に基づく小学3年生以上の理科学習の補助、発展(15歳までに身につけたい科学)

 B 前記@、Aの両方に属すること

 C 科学教育の基礎となる自然科学に関する研究や資料の収集をして、公開展示する

 D 環境保全、環境教育にかかわる施策

2.発明創作事業 (発明創作事業企画運営委員会に審議委託)

3.補助事業

  少年少女発明クラブ

 

事業の内容  

1.科学館事業

 @ 小学2年生以下の科学教育 

     (9歳までに身に付けたい科学、初級科学教育プログラムに基づく )

   ア.低年齢向けの展示物・・・わくわくたいけんひろば(2階)、たんけん!宇宙ひろば(1階)、幼児

     コー ナー(2階)、パズル展示(職員自作1,2階)など

   イ.普及教室・・・・・・・・9歳までに身につけたい科学

   ウ.幼稚園等への出張授業

 A 小学3年生以上の理科学習の補助、発展教育

     15歳までに身に付けたい科学 

     学校理科教育(小・中学校の理科学習指導要領)を補助し、発展させる科学教育

 

   ア.展示物・・・2、3階の物理関係展示物

 落下の実験(職員自作)ジャイロ(職員自作)、ストロボライト(職員自作)、宇宙体重計(職員自作)動物歯車(職員自作)坂道を登るおもり(職員自作) じしゃくと電気の学習(新設自作) 和歌山県の地質・岩石・化石(職員自作)、紀ノ川の地形模型、宇宙・生物の進化(職員自作)、和歌山市の自然(職員自作)、淡水生物・小動物の飼育展示(職員自作)、日光と季節(職員自作)、光の進み方、空気がなかったら、音の波、磁場の形、ソーラーマシン(職員自作)、てこと滑車、輪軸(職員自作)、音の解説(職員自作)、光の解説(職員自作)、何てかいたでしょう(職員自作)など

   イ.普及教室・・・親子生き物博士教室、学校天体観察会、理科自由研究指導

     15歳までに身につけたい科学(26年度より実施) 年間約10回実施

   ウ.市科学作品展(市教委共催)補助

   エ.プラネタリウム学習投影

   オ.学校等への出張授業

 B  @、A両方に属すること

  展示物・・・淡水生物、昆虫、植物などの実物、標本展示(職員自作)、和歌山の地質・岩石・化石

        (職員自作)芋コースター(職員自作)、ふしぎ体験パネルなど

  普及教室・・・・親子生き物博士教室、ミニサイエンス

  プラネタリウム番組投影

  青少年のための科学の祭典−おもしろ科学まつり(市教委共催)補助

  和歌山市の自然、天体・宇宙解説

 C 自然科学に関する研究や資料の収集を行い、科学教育に生かす

  掲示物・・・和歌山市の自然、天体・宇宙解説、その他職員自作展示物

  既存科学解説書・・・和歌山公園の樹木(1990)、先生は草花はかせ(1992)、虫とともだち(1997)、和歌山の星空(1999)、和歌山市の海の生き物(2001)、和歌山市の田や池の生き物(2001)、和歌山市の川や干潟の生き物(2002)、わかやまの石(2002)、科学館ニュース合冊1(2000)・2(2003)、星空ガイドブック(2004)、特別展資料冊子多数

 D 環境保全、環境教育にかかわる施策

  親子生き物博士教室の実施、

  和歌山市の自然環境展示(生物飼育展示、解説パネル、写真、ビデオ)

  自然観察指導講師派遣

  和歌山市の自然情報公開  自然関係解説書、ホームページを利用した情報公開

2.発明創作事業

 @ 発明くふうコンクール

 A 子ども創作教室

 B 親子ペットボトルロケット工作&打上大会

 C 企業見学バスツアー

3。補助事業:少年少女発明クラブ 

 




こども科学館 初級科学教育プログラム              

                                                            

 

9才までに身につけたい科学  (学校で理科を学習するまでに身につけておきたい科学)

 

 日本では、体系的な科学教育は、小学3年生(9歳)からの理科学習から始まりますが、幼児から小学2年生までの科学教育は確立されていません。また、現代の子どもたちは、20年ほど以前であれば、生活や遊びの中で経験してきたような科学的な体験を十分していないように思われます。小学校で理科を学習する3年生までに、体験し身につければよいと思われる科学的な知識がたくさんあると考えられます。このような現状を考えると、幼児の頃から意識的に科学的な体験をして科学に興味・関心を持つことが大切です。科学に興味・関心を持つと自ら科学の勉強をするようになるでしょう。

また、これらの基礎的な科学体験をするとともに大事なことは、科学的な現象に触れる中で、その現象に興味を持ち、不思議だと思ったり、じっくり考えることが、科学的な能力の発達につながると思います。

小学校3年生(9歳)までに身につけておきたい科学的概念として、次のようなことがあると考えられます。 未記入のところは、現在考察中です。 


9歳までに身につけたい科学の内容と理科学習指導要領の内容との関係

現在実施中の事業

低年齢向けの展示物・・・わくわくたいけんひろば、たんけん!宇宙ひろば、幼児コーナー、パズル展示(職員自作)、ふしぎ体験パネルなど

普及教室・・・・・・・・9歳までに身につけたい科学、ミニサイエンス

  幼稚園等への出張授業

 

こども科学館初級科学教育プログラムは、以下の科学概念を次の目的にしたがって、学習することです。

目的

@.9歳までに身につけることが必要だと考えられる科学(自然の事物や現象)についての知識を身につけ、実験、工作をやり遂げることにより、自信とやる気(自己効力感)を育成する

A.自然の事物や現象に感動し、感受性を高める。

B.@.A.をつうじて、自然科学に対して、興味、関心をもつ。

C.自然の事物や現象についての感情や認識を友達、保護者、先生などと共有することによって、共感力を高める

9才までに身につけたい科学概念  

自然の事物・現象を生物、水、空気、土と岩石、天体、音、光、運動とエネルギー、電磁気の9つの項目に分類

1.生物

 @植物

 ・たくさんの種類の植物があり、それぞれ固有の形をしている。

 ・植物の体には、根、茎、葉の区別がある。

 ・たいていの植物には、花が咲き、種子ができる。その種子から新しい植物が育つ。

 ・たいていの植物には、水や光が必要です。

 ・食料になる植物がある。

 ・根、茎、葉、実、種子と食べられるとことはあるが、食料の多くは、種子である。

 A動物

 ・自然の中には、さまざまな動物が存在する。

 ・自分の身の回りの自然にもさまざまな小動物が生息している。

 ・枯葉や石の下などには、アリ、ダンゴムシ、ハサミムシ、ミミズなどの小動物が生息している。

 ・小川、池、田などの水中には、メダカ、ドジョウ、カエル、貝類、エビ類などの小動物が生息している

 ・海の中には、脊椎動物、軟体動物、節足動物、棘皮動物、海草類などさまざまな生物が生息している

・チョウ、トンボ、ハエ、バッタ、コガネムシ、などの昆虫は羽根があり飛ぶことができる。

 B人の体

2.水

 ・水には、重さがある。

 ・水は、高いところから低いところに流れる。

 ・水は、サイホンを使って、高いところから低いところに移せる。

 ・水は、さまざまなものを浮かせる。

 ・アルミや粘土の塊は沈むが、船型にすると浮く。

 ・水は、さまざまなものを溶かす。

 ・物には、水によく溶けるもの、あまり溶けないもの、溶けない物がある。

 ・水は、蒸発する。

 ・氷は溶けると水になる(水は、冷やすと氷になる)。

 ・水は、ほかの物にしみ込む。

3.空気

 ・空気は、見えないが、どこにでもあり、袋の中に閉じ込めることができる。

 ・空気は、風として感じることができる。

 ・水の中では、空気は泡として見ることができる。

 ・空気は、動くと風となり、風車をまわしたり、物を動かすことができる。

 ・空気は、温かくなったり冷たくなったりする。

 ・気圧の働きで、水が、おちなかったり、出てこなかったりする。

 (空気には、重さがあり、空気の重さが気圧となる。)

4.土と岩石

 ・岩が崩れて石になる。石が崩れて、土になる。土の細かい物が泥。

 ・土や泥を丸めると団子ができる。

5.天体

 ・夜、星が見える。

 ・明るい星と暗い星がある。

 ・月や太陽も星であり、月は形が変わる。

6.音

 ・物をたたいたり、糸をはじくと音が出る。音の出ているものは、震えている。

 ・音の震えは、いろんなものを伝わる。

 ・振動が大きいと音も大きい。

7.光

 ・光がないと真っ暗で、物が見えない。

 ・光はまっすぐに進む。

 ・光は、鏡で反射する。

 ・物に光が当たると、影ができる。

 ・影は、光がさえぎられたところにできる。

8.運動とエネルギー

 てこの体験

 ・釘は、釘抜きを使うと、小さい力で抜くことができる

 ・かんづめの蓋は、缶切りで開けることができる

 ・ビンの栓は、栓抜きを使うと、小さい力で抜くことができる

 ころの体験

 ・物の下に棒を差し込むと物を持ち上げることができる

 ・物の下に丸棒を差し込むと棒がコロコロと回転して、物が動く

 ・滑車の体験

 ・滑車を使うと物を持ち上げやすい

9.電磁気

  ・磁石には引き合う方と退け合う方がある
  ・静電気でものがくっついたりする

 

科学的な体験が少なくなった例:

風呂焚きや、焚き火(ごみ焼却)の必要がなくなり、火や熱水の動きの経験が激減した。   

釘抜きで釘をぬく経験や栓抜き、缶切りを使う経験が少なくなり、てこの体験が少なくなった

手押しポンプの電動化によりポンプの仕組みを想像できなくなった。               

電気製品を修理する親が少なくなったので、こどもの電気体験も少なくなった。

粉ジュースを自分で作らなくなったので、粉の溶け方の経験が少なくなった。

泥遊びをして、土を丸めて、堅い土だんごを作る経験の減少。

自然を相手にする遊びの減少。自然の中での遊びの減少。                    

自然あるいは情緒的のもので、季節を感じるものの減少。                    

遊び道具を自分で作らなくなった、また、それらの単純な道具を使った遊びが少なくなった。    

(竹馬、コマ、水てっぽう、空気てっぽう、ちゃんばらの刀、弓、凧など)