せみのぬけがらによる分布調査
                                       和歌山市立こども科学館調査

せみのぬけがらによる分布調査 和歌山市立こども科学館調査
和歌山城 ふしとら
クマゼミ アブラゼミ ニイニイゼミ ツクツクボウシ ミンミンゼミ 合計 参加 キャンセル家族数
2005.8.6 98 287 4 3 0 392
2006.8.5 196 283 2 2 0 483 11家族26名 7
2007.8.12 97 405 0 0 0 502 13家族33名 4
2008.8.10 145 513 2 2 0 662 14家族32名 1
2009.8.9 38 141 0 0 0 179 9家族24名 11
2010.8.8 168 532 3 1 0 704 15家族45名 3
2011.8.13 144 513 2 659 17家族51名 1
2012.8.12 169 343 1 513 18家族58名
2013.8.11 115 238 2 355 12家族35人
2014 中止 0
2015.8.9 65 196 2 0 0 263 11家族28人
2016.8.7 241
436 5 0 0 682 13家族33人
2017.8.6 350 178 0 532 14家族34人
和歌山城 動物園
クマゼミ アブラゼミ ニイニイゼミ ツクツクボウシ ミンミンゼミ 合計 参加 キャンセル家族数
2015.8.9 141 171 9 1 0 322 11家族28人



調査結果

和歌山城は、アブラゼミ生息する割合が多いので、和歌山城の森は、樹種が豊かで、城北公園よりも自然がよく残っていると考えられる
紀伊風土記の丘や河西公園では、ニイニイゼミの生息が多いので、樹種が豊かで自然が豊富な公園や森であることがわかる。



                  調査結果  和歌山城


調査した場所は、森ではなく主に二の丸広場であるが、アブラゼミ多い。アブラゼミは、多くの樹種につくので、和歌山城は、多くの樹種があり、

樹木の多様性(自然の多様性)があり、都市の中の公園として、自然環境は良好であると考えられる。


                              
  調査結果  城北公園

城北公園
クマゼミ アブラゼミ ニイニイゼミ ツクツクボウシ ミンミンゼミ 合計
2006.8.5 67 18 0 0 0 85
2007.8.12 82 44 0 0 0 126
2008.8.10 150 44 2 0 0 196
2009.8.9 94 51 0 0 0 145
2010.8.8 175 87 0 0 0 262
2011.8.13 179 153 332
2012.8.9 40 45 1 86
2013.8.11 245 95 340
2014 中止
2015年以降 公園廃止



乾いた環境であり、ケヤキ、エノキなどのクマゼミの好む木が多いのであろう。アブラゼミのつく樹種が少なく自然環境は、木の多様性が少ない。


                  調査結果   紀伊風土記の丘  森ではない平地


クマゼミの好むケヤキが多い。ニイニイゼミも比較的多く、森が近くにあるので、自然環境は良い。


大阪府「身近な生き物調査  セミの分布調査」   16年度〜19年度調査結果

4ヵ年の調査でわかったこと   考察1のみ表示

(考察1)
大阪府内で7割、大阪市内で9割がクマゼミ!
これからもクマゼミは増えていくのでしょうか。 

 ・校区内の「セミのぬけがら」を調べて、私たちの身の回りの環境を考える
  「おおさか身近な生きもの調査」を始めてから4年が経過し、その間およそ
  12万個のぬけがらが調べられました。


 ・府域でも比較的見つかりやすい6種類のセミのぬけがらを調査対象として
  いますが、特に市街地部においては「クマゼミ」ばかりが増えている、といっ
  た状況が数字でも表われています(表1)。


--------------------------------------------------------------------------------
表1 大阪府内におけるセミの生息分布割合(大阪市内とその他)

エリア別 最多種 平均種数 クマゼミ アブラゼミ その他
大阪市内 クマゼミ 2.29 88.6% 7.6% 3.7%
大阪市以外 クマゼミ 3.35 66.1% 29.8% 4.1%
合計(府域全域) クマゼミ 3.19 69.2% 26.7% 4.0%



※調査対象種数は6種。種数が多いほど、多様な環境があると考えられる。

--------------------------------------------------------------------------------

  クマゼミは本州より温暖な九州地方をもともとの生息域としていたようです
 が、大阪より南の和歌山県では「アブラゼミ」の方が多いようです。また、本
 来の生 息域である九州地方でも「クマゼミ」ばかりでなく「アブラゼミ」も多く
 生息しています。
  これは単に温暖な気候ということだけでなく、大阪では、他の地域と比べて
 クマゼミにとって生息し易く、アブラゼミや他のセミにとって生息しにくい環境が
 増えているという事情が考えられます。