アルクトゥールス・6月の「旬の星」

  6月の宵、真上の方に見える

明るいオレンジ色の星です。

 オレンジ色に光るうしかい座のアルクトゥールスは、梅雨のころ空高く見えます。アルクトゥールスという名は、「熊の番人」という意味のギリシャ語から来ていて、北斗七星があるおおぐま座に続いて動いて行くのでその名が付いています。

見つけかた .....アルクトールスはオレンジ色に見えます。

真上の方に見えるとき....そのとき、真上の方にはアルクトゥールスより明るい星はありませんから、かんたんです。南を向いて立ち、ずっと上を見上げていって、ほとんど真上ぐらいに見えます。

      2 月            3 月             4 月           5 月      6 月
 上旬   中旬   下旬  
5時半  5時  4時半
 上旬   中旬   下旬 
3時40分  3時  2時20分
 上旬   中旬     下旬  
1時40分  1時  0時20分
 上旬   中旬   下旬   
23時40分  23時 22時20分
 上旬   中旬     下旬  
21時40分  21時  20時20分

 

東の空に見えるとき....そのとき、東の空にはアルクトゥールスより明るい星はありませんから、かんたんです。

  12月   1月    2月    3月    4月   5月
 3時〜5時   1時〜4時   23時〜3時   21時〜0時   19時〜22時   20〜21時

 

西の空に見えるとき....そのとき、西の空にはアルクトゥールスより明るい星はありませんから、かんたんです。

   4月     5月     6月     7月     8月     9月    10月    11月 
 3時〜5時   2時〜4時   0時〜2時   22時〜0時   20時〜22時   18時〜20時   18時〜19時    18時

 

名前 この星のアルクトゥールスという名前は、古いギリシャの言葉・アルクトウロスからきたもので、熊の番人の意味だそうです。ギリシャの紀元前8世紀の詩人ヘシオドスの作品中に出てくるそうです。

アルクトゥールスの日本語表記は、アークトゥルス,アルクチュラス,アークツルスなど様々ですが、このサイトでは原恵著「星座の神話」に沿って、ラテン語読みのアルクトゥールスを採用しています。

別名

大角(だいかく) 中国名は「大角」である。今日のさそり座を巨大な青竜と見るとき、その2本の角はこの星と、乙女座のスピカに達すると考え、アルクトゥールスのほうが長い角で「大角」,スピカは短い角で単に「角」という。
麦星(むぎぼし) 日本では「麦星」「麦苅星」の名があって、ちょうど麦を苅入れるころ、この星が日没後に頭上で輝くからであるという。
五月雨星(さみだれぼし) 「五月雨星」の名は、この星が梅雨のころ日没後の天頂にくるからである。梅雨は「さみだれ」。この時期、空高く見える星で明るい星といったらこのアルクトゥールスしかありません。雲の切れ間に見えかくれする輝きにすばらしい名前が付いたものです。
   
   

 

色 黄色とオレンジの中間の色、やまぶき色に見えます。

固有運動1718年ハリーが固有運動発見。1年に2"29の移動で、1等星の中ではケンタウルス座α星に次ぐ大きさである。

 アルクトゥールスは、固有運動が大きい星としても有名です。固有運動というと難しいが、平たく言えば星が動いて星座の形がかわることです。星座の星はどれも太陽のような自ら光を出している星です。太陽は地球などの太陽系の星を引き連れて銀河系の中で秒速250kmという途方もない速さで動いています。星座の星々も同じように走っているのですが、その距離がまた途方もなく遠いために動きが見えないのです。本当はとても速く飛んでいる飛行機がゆっくり動いているように見えるのと似ています。私達の一生の間ぐらいの時間では星座の形が変わらないのはそのためです。さて、このアルクトゥールスは我々の太陽とすれ違うように動いていて、800年で満月の大きさと同じくらい動いて見えることがわかっています。ハリー彗星で有名なイギリスのE.ハリーが1718年にギリシャ時代の記録と当時の観測を比べて星が動いていることに気づいたのは、この星の動きがきっかけとなりました。それまでは星座の形は永遠に変わらないと考えられていたのです。アルクトゥースルは50000年もたつとずっと南のおとめ座のスピカの近くまで動くそうです。

 

実体 アルクトゥールスはオレンジ色にやさしく光っています。理科年表で調べてみると、明るさは0.0等、普通に言う1等星より2.5倍明るく光っています。そして星の色を示すスペクトルは「K1V」、K型の星は温度が低く(表面の温度は約3700℃)、オレンジ色の星です。距離は37光年。光の速さでも37年かかる距離ですが、今見えているこの星の輝きは37年前にこの星を出発した光がやっとあなたの目に届いているとも考えられます。アルクトゥールスは太陽の100倍ほども明るく光っている星です。

 

データ赤経14h 15.7m 赤緯+19゜11’ 実視等級0.0等 スペクトル型K1Vb距離30光年  固有運動1000μα=-1093”,1000μδ=-1998”   (理科年表1994から)

 


麦星 五月雨星 ・・・・・・・ オレンジ色に光るうしかい座のアルクトゥールスは、梅雨のころ真上からやや西よりに空高く見えます。アルクトゥールスという名は、「熊の番人」という意味のギリシャ語から来ていて、既に北西に傾いた北斗七星があるおおぐま座に続いて動いて行くのでその名が付いています。
 日本では麦星とか五月雨星と呼んだ地方がありました。麦を苅るころの夕暮れにこの星が空高く輝くことから「麦星」、梅雨の雲間に見える星で「五月雨星」だそうです。五月雨は、旧暦五月ごろの長雨である梅雨をさします。この時期、空高く見える星で明るい星といったらこのアルクトゥールスしかありません。雲の切れ間に見えかくれする輝きにすばらしい名前が付いたものです。
 アルクトゥールスはオレンジ色にやさしく光っています。理科年表で調べてみると、明るさは0.0等、普通に言う1等星より2.5倍明るく光っています。そして星の色を示すスペクトルは「K1V」、K型の星は温度が低く(表面の温度は約3700℃)、オレンジ色の星です。距離は30光年。光の速さでも30年かかる距離ですが、今見えているこの星の輝きは30年前にこの星を出発した光がやっとあなたの目に届いているとも考えられます。これらの数字をもとに計算してみると、この星は直径が太陽の25倍もあるとても大きな星であることがわかります。
 さらに、その表には「固有運動が大きい」と出ています。固有運動というと難しいが、平たく言えば星が動いて星座の形がかわることです。星座の星はどれも太陽のような自ら光を出している星です。太陽は地球などの太陽系の星を引き連れて銀河系の中で秒速250kmという途方もない速さで動いています。星座の星々も同じように走っているのですが、その距離がまた途方もなく遠いために動きが見えないのです。本当はとても速く飛んでいる飛行機がゆっくり動いているように見えるのと似ています。人類に文明が芽生えた頃から星座の形が変わっていないのもそのためです。さて、このアルクトゥールスは我々の太陽とすれ違うように動いていて、800年で満月の大きさと同じくらい動いて見えることがわかっています。ハレー彗星で有名なイギリスのE.ハレーが1718年にギリシャ時代の記録と当時の観測を比べて星が動いていることに気づいたのは、この星の動きがきっかけとなりました。それまでは星座の形は永遠に変わらないと考えられていたのです。アルクトゥールスは50000年もたつとずっと南のおとめ座のスピカの近くまで動きます。     ・・・・・・・・・・・・科学館ポスター