北斗七星 旬の星 5月29日午後8時正中...

北斗七星座はない。北斗七星はおおぐま座の一部で、おおぐま座は古代ギリシャの人たちが作ったと言われています。

 

 

 北斗七星の柄の第2星、ミザールの傍らに暗い星アルコルがくついているように見える。アルコルは、アラビア語でアル・カワール(かすかなもの)から来ている。14世紀の辞典編集者フィルザバダィによると、アル・サダクと呼んだとある。この名前はテストの意からきており、この星で視力検査を行ったことがうかがえる。 アルコルを騎手,ミザールを馬に見立てた見方はあちこちにあって、ラテン名ではエクエス・ステルラ(小さな星の騎手),英国ではJack on the Middle Horse(中の馬に乗ったジャック),ドイツではハンス・ドュムケンという名がある。
 ハンスは荷馬車屋で、道で旅に疲れたキリスト様を乗せてあげたので天国に入れてあげようと言われた。しかしハンスは商売がら永久の安住より未来永久に馬車をかって天をめぐりたいと希望し、いつまでも北極星をめぐり続けるという。
 この星の和名は「そえぼし」が代表的。大きな星に添えられている小さな星という意味だろう。「しじゅう(四十)ぐれ」という日本名もあった。これは「40才を越えるとそろそろ視力が衰え、この星が見にくくなる」という意。瀬戸内海のある島では「じゅみょう星」と呼ばれていた。「正月にこの星の見えん者はその年の中に死ぬるんじゃ」という意。
 漢名は輔星(ほせい)。和漢三才図会には「輔星明かにして斗明かならざれば、即ち君弱く臣強し。斗明かにして輔明かならざれば、即ち君強く臣弱し。輔星若し明かに大にして斗と合ふ時は即ち兵にわかに起る。」とある。日本の仏画には北斗七星とともに輔星もよく描かれ、密教や陰陽道でも輔星は北斗とともに重んじられていた。......原 恵 「星座」より

 この2星はどちらも80光年の距離にあって同じ向きに動いている。2星が重力的に結びついた連星で、アルコルが本当にミザールのまわりを回っているかどうかは、2つの星の運動を何万年も観測しないとわからない。2つの星は実際には1/4光年(2.6兆km)も離れていて、もし連星だとすると公転周期は100万年をはるかに越えるらしい。

 ミザールを望遠鏡で見ると、2.4等星(A)と4.0等星(B)が14.4"の距離をおいて並んでいるのが見える。ミザールが二重星であることは1650年にイタリアのリッチオリが発見したが、これは実視連星発見の第一号だった。ミザールABはおよそ2万年の周期で回り合っている連星だそうだ。

 1889年、アメリカの天文学者ピカリングがミザールAに分光器を向けてみて、星のスペクトルが周期的に変化することを発見した。このように接眼レンズを覗いても2つの星に見えないが、分光器を通して2つの星に分けられる連星を分光連星と呼んでいて、ミザールAは分光連星発見の第一号になった。ミザールAは20日の周期で星が回り合っている連星だった。さらにミザールBも分光連星で3つの星からなっていることがわかった。ミザールは複雑な連星になっている。

 アルコルは、バイエル符号では「おおぐま座g星」,フラムスティード番号では「おおぐま座80番星」となっている。アルゴルと濁ると、ペルセウス座のβ星になってしまうので要注意。